ホンダが次世代型のモビリティを発表

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久しぶりにホンダらしさを見た気がする。
現時点での製品化の予定はなく、『こんなモノがあったら面白いのでは?』という発想のもと開発されたらしい。
これこそホンダイズムではないかという気がします。
かつて、ホンダが開催していた “オールホンダ・アイデアコンテスト” に通じる精神を感じたのは私だけだろうか?

Honda 人との調和を目指した新たなパーソナルモビリティ技術を開発

Hondaは、人との調和を目指し、人の歩行のような前後左右や斜めへの自由自在な動きと、人の両足の間に収まるコンパクトなサイズを両立したパーソナルモビリティ技術を新開発し、試作機「U3-X」を公開した。今後は、実際の使用環境における実用性の検証を含め、研究開発を継続していく。


“オールホンダ・アイデアコンテスト” とは、現在開催されている 子どもアイディアコンテスト ではなく、本田社員のための『頭の運動会』という位置付けだったと思う。
四角い車輪の乗り物だったり、真っ二つ(縦に分かれるので運転性は左右二つ)クルマだったり、実用的ではないものばかりでしたが、ホント面白いコンテストでした。
逆に素晴らしいアイディアでも実用的な作品などには、審査員だった本田宗一郎氏は『こういうモノはアイデアコンテストではなく、仕事でやれ!』といって怒ったそうです。
それだけ、発想力とバカバカしさを競うコンテストだったのかも知れませんね。
このようにとても面白いコンテストなので、開催されるたびにニュースでもその様子が取り上げられていました。
最近はニュースになりませんが、まだ続いているのかなぁ…

それにしても最近のセンサー技術はすごいですね。
何年前だったかホンダがF1にエンジン供給していたときに『まだ、コンピュータ制御でマシンをコントロールするには不完全だ。』というのをサーキットで聞いたことがあるのですが、それが嘘のようです。
当時でもエンジンのコントロールなどはコンピュータで制御していましたし、アクティブ・サスペンションという技術もありました。
ただ、センサーやコンピュータ個々の性能はクリアしていても、例えば路面状況をセンサーが感知してそれをコンピュータが判断・解析、そしてマシンの制御をおこなうという一連の動作になると時間的に間に合わない。
つまり、センサーが感知してコンピュータで制御するときには、すでに路面状況は変化しているということらしいです。
センサーが感知してコンピュータが制御するまでのコンマ何秒がなかなか縮まらないと、開発者の方がおっしゃっていた記憶があります。
それが、今では一輪車で自立ですからねぇ。
仮に今回発表された “U3-X” が、F1みたいに時速300kmで走行するとしたら、やはり今でも制御できないのかも知れませんが…

二足歩行ロボット “ASIMO” のバランス制御技術が使われているようですが、その ASIMO が誕生して約10年。
その4年前に “P2” が発表されて時は、衝撃的でしたね。
大学の研究室が開発している二足歩行のロボットが最先端だと思っていた時代です。
数メートル歩行できたと一喜一憂していた時代に、それを遥かにしのぐ性能だったのでビックリしました。
特に階段を上り下りする映像は、今でも鮮明に覚えています。
海外では、二足歩行ロボットに違和感を感じる人も多いと聞きますが、日本人はそうでもない。
やはり、僕らはアトムの子供なんだということをつくずく実感します。

広義の解釈での移動体。
それがホンダの考えるロボットのモビリティだと思います。
現在はロボットだけでなく、筋肉や間接などの負担を軽減する “歩行アシスト” の開発もされています。
実用化はまだまだ先かも知れませんが、ホンダがホンダであるかぎりこれからも研究が続いていくのだと思います。

今回の “U3-X” もまだまだ試作段階なのかも知れません。
Segway と色々比較もされるでしょう。
もし、実用化される時がきたら公道の走行はできるようになるのだろうか?
未だに Segway も日本の道路交通法上、公道での走行は認められていないはずです。
企業が努力して開発しても国が認めてくれないのでは、なんだかなぁと思ってしまいますよね。

第41回東京モーターショー2009” に出展するようですが、その前に鈴鹿での F1 日本グランプリで『各チームにレンタルでもしてくれないかなぁ』と個人的に思ったりします。
F1を撤退したけど、ホンダは頑張ってるよという意味でね。
まっ、F1関係者からすれば、『そんなことは知ったことじゃない』だろうし、F1から撤退したことと関係ないといえばそれまでですが…

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